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生きること以上に死ぬことを学ばなければならない。―『チベット 死者の書』より

ピアノ日和―たった8小節で掻き立てられる情感


Carl Czerny Study Op.261 No.63 125 Exercises for Passage Playing 车尔尼 练习曲 - YouTube

 

今日はレッスンの先生から宿題になっている曲の譜読みを一気に進めました。

ツェルニー125のパッセージ練習曲の中の63番がめっちゃくちゃかっこよくて、宿題じゃないのにこっちをかなり練習しました(笑)

 

ツェルニーといえばピアノ学習者にはおなじみ、練習曲の作曲家として日本では知られていますが、半世紀も作曲活動をした多作家で、練習曲だけでなく楽曲、器楽曲なども作曲している人です。

ベートーヴェンの弟子でさらにリストの指導者と、かなりの人物。

 

作風は初期ロマン派的だとされていますが63番こそまさにロマン派ぽく、さらにベートーヴェン的な音楽性も彷彿とさせるのではないでしょうか。

 

情熱、情感、暗さ、とにかく完璧に個人的にフェチにはまりました。

たった8小節なのにこんなにも感動するのです。

 

もともとツェルニーの125パッセージ練習曲は、ツェルニーの弟子にベートーヴェンの曲(とても難しいです)を弾かせるために

タッチや指の練習として弟子のためにその場で即興で練習フレーズを作曲し、メモに記録し、弟子に宿題として出していたもので、それがまとめられて本になったというものらしいです。

 

ですからこのようにごく短い曲が多いのですがこの63番は本当にエモーショナルで情感的で最高です。

 

ちなみに最初に上げた動画の演奏は中国人のアマチュア演奏者ですが、彼の演奏はとても雑で荒々しいです。

ですがこういう荒々しいタッチの演奏は下手だけど私は嫌いじゃなくて、こういう子にぜひベートーヴェンの派手な曲を弾いてほしいなと思います。向いてると思います。

(ですが皮肉なことに、ベートーヴェンソナタなど難しい曲を弾くならこの荒々しいタッチだけでなくデリケートなタッチも演奏できるようにならなければなりません)

 

今日は久々にピアノが本当に楽しいと感じて、とてもいい日でした。

ちなみにピアノの部屋の床のワックスがけや、その他の場所の掃除もできていい日でした。